思い出の島

20代半ばの女性が綴る思い出と憧憬。時折、日常。

前略プロフィールが終わるということ

嗚呼、ひとつの時代が終わった。そう思った。


前略は、当時女子高生だった私たちだけが知っていて、私たちだけが使っていた文化だった。私たちよりもう少し年上の人たちは(ネット民だったはずの人たちも含めて)、知らない文化だった。私たちにとっては常識だったのに。

何問もある質問に答えてゆくと自己紹介ができるという、紙のプロフィール帳に書いていたもののネット版だった。
それを公開して共有して、クラスや部活のHPの自分の名前にプロフのリンクを貼った。
私は本名でやっていなかったが、本名でやっていた子もたくさんいたっけ。

掲示板もあった。
人によってはそれを使ってオンラインのお友だちをつくっていたっけ。

プロフィールをほとんど書かずに単なるリンク帳(ブログや掲示板……)として使ったりもした。

ほとんどの人にとってインターネット黒歴史のうちのひとつとはいえ、終わってしまうというのはとてもかなしい。ひとつの時代の終わり。私たちの女子高生時代の思い出の終わり。またひとつ、思い出が失われる。